「今」という、この時間を大切に。お芝居を観に出掛けよう!! [演劇の話]
花に感情があると思いますか?
どうも、いらっしゃいまし。
春の香るお茶などいかがでしょうか?
春の花。
……と言えば、桜ですか? 梅ですか? 桃ですか? それとも藤かしら? 菜の花やタンポポ、レンゲを思い浮かべる方もいるかもしれません。
「お花が、笑ったり泣いたりするの?」
「そりゃそうさ。花だって、生きているんだから」
…と、まぁこれは舞台セリフの抜粋ですが、当然花にも感情があるはず。
動物の声をすべて「鳴き声(なきごえ)」と表現しますが、何故に「笑い声」ではいけないんでしょうね。動物にだって喜怒哀楽や感情があるはずなのに。
桜の散り際の潔さ。
風に煽られ散りゆく姿が日本人の「粋」好みに合うのか、ソメイヨシノ満開のこの季節、淡い桜色の絨毯が歩道のあちこちで見られます。
「また来年逢いましょう」
桜の木が、ヒラヒラと散りゆく花びらが、そう囁いているように聞こえるのは、空耳でしょうか?
「また来年」
来年の約束をするのは容易いことです。
しかし、来年必ず桜を眺めることが出来るという保証はない。
今年の桜は、今年しか見られない。
「今しかない」からこそ、より美しく我々の目に映るのではないでしょうか。
さてさて…。
お久しぶりの猫たぬきです。
前回更新が1月24日…。
暦には2月も3月もあるはずなのに、今はもう4月…。まぁ、よく世間では言うじゃないですか。2月は「逃げる」、3月は「去る」って…。(イイワケ?)
でもまぁ、猫たぬき、単に冬眠していたわけではありません!!
去年4月、大道芸人あまる氏率いる「みかん遊演団」で「春なのに…2009」に飛び入り参加してから早1年。今年「春なのに…2010」では正式参加。その舞台脚本を書いていたのであります。
話を思いついたり空想したりするだけなら楽しいけれど、それを脚本に仕立てるのは並大抵ではない苦しい作業…。おまけに出来上がった第一稿に賛否両論。直せども直せども、何か違う気がして、稽古が始まってからも脚本をいじり倒す始末…。すでにセリフを覚えている役者に迷惑かけながら、結局何稿書き直したかわからないくらいのテキストレジを経て、どうにかこうにか、公演のカウントダウンを迎えております。
…てなわけで、今回は告知です!!
「春なのに…2010」 ~さくら色の夢時計~
みかん遊演団による演劇 「花の名前」
出演 Hickee あまる ミムラ
音響 そよ風
父親を事故で亡くしたのに、何故か涙を見せない気丈な少女。
妻を亡くし、その現実を受け入れたくないあまりに、自ら心を閉ざし、人生の時間を止めてしまった出来損ないのクラウン。
そんなふたりが出逢い、不思議な時間を共有する。
嘘をつくことはいけないことだと知っているけれど、世の中には思いやりからつく優しい嘘が溢れている。
人は決して、ひとりで生きているわけじゃない。
誰かに何かを教えたり、与えたりしているつもりでも、逆に教えられたり与えられたり、大切な何かに気付かされたりすることがある。
自分ひとりの悲しみに閉じこもっているときには見えなかったものが、周囲を見渡したとき、どれほどの優しさが自分に注がれているかを知る。
本当の意味での強さや優しさに気付いたとき、お互いそれぞれの時間が、新たに動き始める…。
今回も、あまる氏率いる「みかん遊演団」の方と組んで演じさせてもらっているので、大道芸テイスト、クラウンテイストを加えたお芝居になっています。クラウンの方、ジャグラーの方、演劇はあんまり観ないなーという方々にも観ていただきたいですね。
日時 2010年4月14日(水)・16日(金) PM20:00~
場所 静岡市鷹匠 伽藍博物堂演劇実験室
チケット 前売り券800円 当日券1000円
(リピーター割引…1度観劇したチケットをお持ちいただくと、2回目以降は500円になります)
脚本・演出・照明、ついでに受付も、猫たぬきが担当します^^;
裏方大好きなんですねぇ(笑)
「みかん遊演団」が出演するのは、上記の14日と16日だけですが、「春なのに」の公演は、4月10日(土)~17日(土)までありますので、詳しい日程や出演劇団については、
こちら(http://www12.plala.or.jp/m-taki/haru2010.html)をどうぞ。伽藍博物堂演劇実験室の地図も載っています。
春は始動の季節。出逢いの季節。
しかし、別れの季節でもあります。
いろいろお世話になった伽藍博物堂演劇実験室は、今年の夏を持って閉館されます。
桜の木が私に囁いたように、「また来年逢いましょう」とは、もう言えないのです。
私が静岡で演劇を初めて観たのも、この伽藍博物堂での「座長の一人芝居」でした。
「気軽に演劇を楽しめる」というコンセプトのもと、いろんな演劇を楽しませていただきました。私の観劇はここから始まったのです。
伽藍博物堂は、いつも変わらず、すぐ側にあるもの…と思っていただけに寂しいですが、それに引きずられてばかりではいけません。思い出は、いつまでも褪せることなく残るのですから。
だから、「さようなら」ではなく、「ありがとう」と言いたい。
いろんな芝居をみせてくれてありがとう。芝居を演じる場として存在してくれてありがとう。芝居のおもしろさを教えてくれてありがとう…。
伽藍博物堂の匂い、空気、その佇まいすべてを、記憶して大切にしまっておきます。
このブログを読んでくださる皆さま方。
伽藍博物堂演劇実験室を知ってる人、知らない人、訪れたことのある人、ない人。
すべての方へ。
演劇は、決して「脚本」と「役者」だけで作られるものではありません。ひとつの作品を作り上げるために、実にたくさんの人の助けを要します。いろんな人の手を借りて、励まされて、支えられて、紙の上で作られた二次元の人物を、三次元の世界に作り上げていきます。その中で、葛藤や悩み、思いのすれ違い、いろんな思いをします。そんな中、演劇に関わるすべての人間の想いが、舞台を作り上げ、演劇として表現されるのです。
訴えるのじゃなく、伝えたいという何か。演劇というものを通して「何か」を感じてもらえたら…、それがパフォーマー&脚本を書く者、演劇に携わるものすべての願いです。
その「何か」は、観る人によって違うもの。感性が違えば、伝わり方も感じ方も違うはず。観る人それぞれが感じる「何か」…。
願わくば、その「何か」が、観る方々の探していたもの、心地良いものであることを願って……。
さぁ!! 今日からの一週間!!
演劇好きな人。
伽藍博物堂が好きな人。
「春なのに」ファンの人。
「何か」を探したい人。
猫たぬきが、↑の扉絵の動物に激似かどうか確かめたい人(笑)
どんな理由でも結構!!
伽藍博物堂へ出掛けましょう。
冬の重いコートを脱ぎ捨てて、桜色のワンピースに着替えて、散りゆく夜桜を眺めながら、鷹匠の伽藍博物堂へ「何か」を探しにいらっしゃいませんか?
共通テーマ:演劇
2010の桜は最高の桜散る(吹雪きにも匹敵)になりますね。
例えば,三ケ日の蜜柑一個が実を附け集荷され選果され
箱詰めされ競り市場に出され、更に小分けされ消費者の手にと
猫たぬきさんの書かれた脚本の一フレーズも、蜜柑の一房の更に
一粒の言葉に相当するジューシーな一句ではないですか。
今年の桜も一本の木に附ける花弁の一つが観る者の終生囲われて
いる世界自然の土に降り落ちてそれが腐葉土(極めて純度の高い)
になり、それが別の果樹の微妙なエッセンスの味付けをするのでしょう。
だからこの記事を読んだ人は何らかの益を齎す実を附ける事でしよう。
ですから桜散ると何でしたっけ、ああそうそう2010春なのに、 を観に
いきましょう。
by 比亜乃ノヒア (2010-04-10 01:19)
初めまして比亜乃ノヒアさん^^; nice!ありがとうございます。
詩のように素敵なコメントありがとうございます。嬉しいです☆
三ケ日蜜柑の引用が出るあたり、静岡在住の方なのでしょうか?
ぜひぜひ、「春なのに」観劇、お待ちしております♪
by 猫たぬき (2010-04-11 10:29)
お久しぶりです
前回のブログ 不覚にも気が付かなかった
相当に活躍されているようですね
成果の報告もお願いしますよ
by COLE (2010-04-11 22:27)
ご無沙汰してます、COLEさん!!^^; nice!ありがとうございます。
活躍…といえるのかどうか(笑)
周りの良い人たちに支えられて、応援してもらって、今の私が存在してます。恵まれた環境にいるんですよね。
人は決してひとりで生きているのではなく、周囲の人の思いやりや愛情に支えられているのだ…と気付かされる。今回の話のテーマです。
もちろん、成果のご報告もレポートしますよ♪
by 猫たぬき (2010-04-13 00:58)
ご無沙汰してます、だい吉さん!!^^; nice!ありがとう。
なおっさん、嫁さんさん、皆さまお元気ですか?
by 猫たぬき (2010-04-16 01:23)