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「ハケンの品格」を見て思うこと・・・。 [ドラマの話]

 どうも、いらっしゃいまし。
テレビを見ながら、コタツでみかんと熱い煎茶をどうぞ。

 さてさて、皆さん、「ハケンの品格」見てらっしゃいます?
 水曜という忘れられがちな曜日の10時。大泉洋・安田顕の両氏が出演しているので、とりあえず初回は押さえました。二回目は・・・見てません。三回目は、大泉洋氏と篠原涼子嬢のキスシーンがあるとの情報で、とりあえず押さえておきました。しかし・・・それからは「覚えていたら見る」という感じだったので見てなかった・・・。見てたとしても、流し見・・・。ごはん作ったりしながら、ちら見する程度。私は、基本的に水曜は夜中の「水曜どうでしょう」しか番組覚えてないんだな。今日(21日)の放送は、テレビをつけっぱにしてたらチャンネルが合ってて始まったので、他に見る番組もないし・・・と久々に座って見ておりましたらば・・・。
 ・・・何なんでしょ? あの「ツッコミどころ満載」のお話は。
 本日のお題「そんなに説明しなくても解るってば(呆)」です・・・。

 「派遣社員」という着眼点が良いし、役者は揃ってるのに、如何せんシナリオがつまらない。
 まず最初のタイトルが出るまでのナレーションとか、タイトルのつくりが嫌い。嫌いというか、あれ、三谷幸喜氏の「王様のレストラン」の真似じゃないの? と思ってしまうのは私だけじゃないような気がするんだけど・・・?
 あのつくりは、三谷作品だから良いわけで。他の人が真似しても、それは単に「人真似」でしかない。かなり前のドラマだし、覚えてる人いないだろう・・・と安易に使っているなら考えが甘いよ。(好きなドラマはちゃんと覚えているのだよ)、真似したのだとしたら、ライターの「品格」を疑うね。

 「ハケンの品格」。もったいないドラマだなぁ・・・と、見てるといつも思う。ドラマ全体とか、役者ひとりひとりの性格はキチンと描かれているのに、マンガチックで感情移入が出来ない。ときどき、シナリオの書き手が変わってるのか? と思うような「性格の相違」もあるし。一貫性がない・・・。
 大前春子さんのセリフだけは「わかるなぁ」と思うけど、それだけ。ドラマに入りきれない。
 あと、小泉孝太郎氏と安田顕氏は、役が交代していた方が良かったのではないかと思うときがある。「理想を語る熱い男」を演じるには、小泉氏では演技力が足りなさ過ぎる。がんばってるなぁ・・・とは思うけど、人物が一貫してない。まだ役を掴みきれてないのか、あまりにもあやふや過ぎて見ている方が白けてしまう。それよりも安田顕氏は、毎回出演シーンは少ないのに、存在感残るいい芝居をしてると思う。役になりきってるし。今回のシーンなんて、「くやしさを堪えている」という感情がすごくよくわかった。(このシーンは、ちょっと上手いと思ったよ)
 視聴者をドラマに引き込むには、やはり「シナリオ」と同じくらい、「役者の演技力」が必要だと思う。他の役者が揃っているだけに、彼だけ浮いてしまうという哀しさがある。まぁ、見る人によっては合ってると思うかもしれないね。「甘ちゃん」らしさは出てると思うし・・・。

 さてさて、本題。(いまからかい) 今日はコレが言いたい!! と思って書いた。
 あの、部長と春子さんの対決のシーン。
 ・・・あれ、あまりにもヒドいシーンじゃないですか?
 視聴者をバカにしてるよなぁ・・・と思ってしまった。
 春子優勢で試合が展開し、「子供達の前で恥をかきたくなかったら、森美雪のクビを取り消しなさい!!」とか「疲れたからさっさと一本取りなさい!!」とか、部長に言うシーン。

 ・・・あれ、セリフ必要ですか? 

 私なら絶対、二人にセリフをしゃべらせない。(子供達のセリフは当然入れる)
 二人は無言で互角の戦い(ときどき春子優勢)をして、最後の一瞬、春子が気を抜いて部長に
一本取らせる。
 そして、部長の驚いた表情のシーンをアップで撮る。
 百歩譲って大泉氏の「何かわざと負けたように見えないか?」は許すとしても、何ならこのセリフも削ってよいくらい。
 その代わり、試合後に一礼してすれ違うシーンを入れ、すれ違いざま、そこで部長に初めてセリフをしゃべらせる。春子の耳元で「・・・わざとかい?」と。
 春子さんは何も言わず、いつもの「不敵な笑み」だけを残して去ればいい。
 それだけで、このシーンはわかる。
 なぜなら、この回の冒頭で、「名刺カルタとり」をしているからだ。
 この「・・・わざとかい?」のセリフは、冒頭の、社員の前でした「名刺カルタとり」の負けのことも聞いているのだ。
 もし視聴者により解らせるためなら、驚いた部長の顔のアップのあと、部長の回想シーンとして、冒頭のカルタとりシーンをワンカット挿入してもいいかもしれない。その場合は、春子がわざと部長に一本取らせて負けたとき、よろけて片膝付くシーンを入れる。大げさにではなく、ごく自然に。「わざと負けた」というのが視聴者にわかるように。部長は驚いた表情のままゆっくりと春子を振り返る・・・。
 セリフで全部説明されなきゃ、視聴者はワカランだろう・・・とでも思っているのだろうか?
 「名刺カルタとり」
 あれは、春子が部長の面子を保たせるためにわざとお手付きをして負けた。それが、この道場のシーンで生きてこなければ、何のためのシーンかわからないのではないか?
 ドラマを見ていれば、部長の性格、春子の性格は視聴者にはわかる。
 この部長が、ハケンの春子に「借り」を作ったままでいるだろうか? 春子が何のために自分に勝負を挑んだか、そしてわざと負けたのか、解らないほど愚鈍な人物ではない。何をすれば、「借り」を帳消しに出来るかがわからないわけはないだろう。
 良いセリフは視聴者の心を惹きつけるが、ムダなセリフはシーンのすべてを台無しにする・・・。
 このシーン、セリフをしゃべらせることによってブチ壊しになったと思うのは私だけかなぁ。
 あのシーンを見て、とっさに考えた、どこにでもあるありふれた「ベタ」シナリオだけど、同じ「ベタ」でも、「セリフではなく、表情と動きで語る」シーンの方が、見ている方は掴まされる気がするんだけどなぁ・・・。

 いくらコメディドラマといえども、11回連続という連ドラであるならば、11回を通して、何か視聴者に「訴える」ものがなくてはならない。(と、学校でも習った)
 ただ笑っておしまいなのなら、5分で終わる漫才を見てればいいのだから。
 何のための「ドラマ」か。しかも単発ではなく連続する「ドラマ」なのか? 最終回で「感動」(欲を言えば、毎回のラストで)を与えてもらえなければ、見る価値がない。
 私は倉本聰氏のドラマが好きで、今回の「拝啓、父上様」は毎回見ている。もちろん、おもしろい。おもしろいと言うのか、すべての登場人物の心の動きやセリフが理解出来るので、見ていて「隙がないなぁ」と思ってしまう。笑わせどころ、聴かせどころ、泣かせどころ・・・巧妙に入り組んでる。いつも、あれ?もう時間? と思うくらい1時間が早い。それほど物語にすんなり入り込んでしまう。
 好みで言えば、前回の「優しい時間」の方が好きなのですが・・・。まぁ、倉本聰氏の世界観については、また書きます。熱く語りすぎて、長くなりそうなので(笑)

 今回の「ハケンの品格」を見て、また「来週は見ないだろうな・・・」と思ってしまった。大泉洋氏、
安田顕氏は見たいのだけど・・・。ツッコミながら見るのも一興かもしれませんが、如何せんストレスになる・・・(--) 見るドラマはやはり「さすが!! 上手い!!」と思うものだけを見たいです。
 三谷幸喜氏のドラマ、再放送でもいいから見たいなぁ・・・。

 ちなみに、ドラマを「見る」と私は一貫して書いてますが、「観る」の間違いでは? と思われた方に少しご説明を。私の中でエリアわけしておりまして、「映画」や「芝居」、「レンタルビデオ」は、
「観る」と表記し、テレビに関しては(テレビで放映する映画でも)「見る」と表記しています。
 私の中で「観る」は、自分の意思で自ら足を運んで「みる」から「観る」のであって、足を運ばなくとも家でお手軽にテレビをつけたらすぐ見られるドラマは、「見る」としているからです。
 表記的にはどちらも間違いではないと思いますが、私の「単なる意固地なエリアわけ」(笑)なのでご了承ください(^^)ノ

 それではお茶にいたしましょう。
 コタツでみかん・・・が、そろそろ不似合いな季節になりつつありますね。静岡では連日13度ほどあります。しかし、外のポカポカ陽気に反して、舌がヤケドするくらい熱い煎茶をすすりましょう。
 それではまた、お逢いしましょう。


2007-02-21 23:59  nice!(2)  コメント(4)  トラックバック(0) 
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コメント 4

みこ

おはようございます・・・・・久しぶりの朝コメだい!←いばるなって・笑。
シナリオ書きの猫ぽんならではの鋭いツッコミだね。
確かにあのシーンはちょっとね。
最近トーク番組やお笑い番組でも「なんでココまで字幕入れるの?」っていうぐらい、字幕スーパーが出るでしょ?
あれもうっとうしいんだけど
それと同じで、ドラマでもいちいち説明しなくても良いようなことを、登場人物に言わせているような気がする・・・・
日本人の思考力・想像力の低下に、ますます拍車をかけるように思う今日この頃であります。

私も三谷幸喜のドラマはほとんど見てるよ。
王様のレストラン・・・・面白かったねぇ。
by みこ (2007-02-22 07:38) 

kumasu

こんにちは~♪藤村君&安田ファンのクマスで~す!
安田さんの演技、いいですよね~っ(^0^)すご~くあの役の仕事、痛いほど分かります(笑)結構良いところついてるなぁ~と思うんですが確かにベタベタコメディがいただけないんですよね~(^^;)実はウチも旦那とよくダメ出ししてます(笑)
ちなみに倉本さんのドラマは旦那が好きで、三谷さんはわたしが好きで~す♪
お茶とみかん、いいですね~(^▽^)最高です♪
by kumasu (2007-02-22 12:09) 

猫たぬき

こんちは、みこ姐(^^)ノ nice! ありがと~♪
この記事はダメだしオンリーだから、まさかみこ姐からnice!もらえるとは思ってなかったよ。同じ気持ち感じてくれてたのね~嬉しい(^^)
そうそう、あの字幕スーパーっていつから入るようになったのかな? もしかして「どうでしょう」が発祥か?(笑) でも「どうでしょう」は藤村Dが厳選してるから、全部が全部スーパーで出さないんだよね。強調したい部分だけ。今のトーク番組ってほどんどスーパーで出すもんね。画面下半分全部文字やん?! うっとうしいわ(笑)
視聴者を完全にバカにしてるような気がするよ・・・。
二時間ドラマ見てたら笑えるよ~。二時間見なくても最後の15分だけ見てたら、登場人物の過去とか殺人のいきさつ全部わかるもん(笑) しかも崖の上で・・・って感じ(^^) つか、死のうとしてる人間が、崖であれだけしゃべるもんか?(謎)

三谷ドラマは、倉本ドラマと系統はまったく違うんだけど、同じく隙がないんだねぇ。笑いどころがピシッと決まる感じ(^^;
「王様のレストラン」は傑作だよね。「芝居」を「ドラマ」に仕立てた感じ。あれ、セット内だけで展開してんだよね。外ロケ一切なし。すごい!!
by 猫たぬき (2007-02-22 15:49) 

猫たぬき

こんちは~、クマスさん(^^)ノ nice! ありがと~♪
そうなのよ。着眼点はいいのに、もったいないドラマだよね~。
コメディでも「三谷ドラマ」にかかると、毎回最後の20分くらいで「泣かせどころ」が来るんだけどねぇ。やっぱライターの差なのかな・・・。このドラマはツッコミだけで、一度もウルっと来たことがない。
ウチも殿と二人でダメだし三昧ですよ(笑)
安ケンさんは良い味出してるよね!! 今回なんてとくに!! もっと出番増やして!!(つか、増えたらトラブルばっかな派遣会社ってことになるけど・笑)
でも殿には「安ケン=ONちゃん」だから、カッコイイ場面なのに笑ってしまうらしい・・・(--) 頭の中ではあの黄色い物体を思い出してるのかしら(笑)
ウチも比重的には、倉本ドラマは殿の方が好きで、三谷ドラマは私の方が好き・・・って感じです。殿は「北の国から」フリークなもので・・・。
by 猫たぬき (2007-02-22 15:59) 

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