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「戦争」報道は、夏の風物詩ではない。 [ニュース関連に思うこと]

 どうも、いらっしゃいまし。
お好みのお茶をどうぞ。

 さて、昨日の甲子園の熱冷めやらず・・・。朝から昨日の決勝戦再試合のリプレイばかりです。
 9回表ツーアウト。駒苫の田中投手と、早実の斉藤投手の直接対決。ドラマティックだねぇ・・・。最後の球を空振りして試合終了。勝って涙する斉藤投手。負けてなお、笑顔の田中投手。いいなぁ。高校生だなぁ。青春だなぁ。と思いました。「悔いはない」という田中投手の言葉が沁みますね。
 高校野球が終わると、あ~、もう夏休みも終わりか、と思います。甲子園は高校球児の夢。我々観客にとっては「夏の夢」でございます。夜空に打ち上げられる花火と同じように、心に映像として残る「夢」を与えてくれる。
 しかし、夢はいつか醒めるもの。夏休みが終わって、新学期が始まる頃には、高校球児も新たな進路に向かって歩き出して行きます。それが現実を生きるということです。
 今日のお題「報道の、ブームによる戦争と平和」です。今日はちょっとネタがお堅いかな。

 ブームという言葉があります。辞書によると、にわか景気・急激な人気・大流行、とある。今年の高校野球でブームとなったのは、早実の斉藤投手の「ハンカチ」でしょうか? 同じハンカチが欲しいと、問い合わせが殺到しているとか。
 私は別にブームを否定する気はないです。にわか景気でも、悪いよりはずっといいわけですし、モノづくり日本、消費大国日本なのですから、モノを作って売れるということはいいことです。例え、ハンカチ一枚でも。
 マスコミは、今日一日ずっと、昨日の試合のリプレイを流すでしょう。二人の投手の家族からインタビューを取り、感動秘話をドラマ仕立てに作るでしょう。でも、報道すらブームでいいのでしょうか?
 ブームというのはいつか去るもの。去ってはいけないものまで去ってしまうのは、どういうことでしょう? 今マスコミが騒いでいるのは、ジョンベネちゃん殺害事件。10年前のアメリカの事件が、容疑者が捕まったというだけで、アメリカなら当然だろうが、ここまで日本で過熱報道する必要があるのだろうか? 日本に滞在中に捕まったというならまだ納得も出来るが、犯人であるかどうかもわからない、真実が何も出てない事件をこうまで連日報道する必要があるのか? ただ視聴率が取れる事件だから、流しているに過ぎないと思う。
 もっと報道すべき事件はあるだろう。
 耐震偽装マンションの件はどうなった?
 ずさんな管理で事故が起こったふじみ野市のプール事件はどうなった?

 終わった事件はもういいのだろうか? そうではないはすだ。実際、耐震偽装のマンションから強制的に立ち退きを言い渡され、決して快適とは言い難い生活を強いられている人はたくさんいる。ずさんな管理のプールで亡くなった子供の被害者の遺族は必ず言う「二度と同じ悲劇をくり返して欲しくない」と。被害者の無念を引き継ぎ、報道して指導を徹底させる方向へ、国を、自治体を指南するというのも、マスコミの役割ではないのか?
 同じことが戦争にも言えないだろうか? 夏になると、待ってましたとばかり総理の靖国参拝ばかりがクローズアップされる。戦争にまつわる映画や、ドラマが数多く放送される。
 しかし、それだけでいいのだろうか? 「戦争をくり返してはいけない」という行為はブームなのか? 本当に国は、マスコミは、「戦争をくり返してはいけない」と真実、思っているのだろうか? 夏が終わると、とたんに片隅に追いやられてしまう靖国問題、戦争の話。真剣に考えているのなら、一年中くり返し教育し、報道しなければならないはずだ。
 私たちの世代で、どれだけの人間が戦争時代のことや、言葉を知っているか、というのがパーセンテージで出されたが、ただそれだけである。言葉を説明し、理解させようとはしない。リサーチする方もブームなのだ。そのデータは夏が終われば紙くずとなる。

 日本は平和ボケしていると言われる。ボケているのは、国民だけだろうか? 報道する側もボケているのではないか? 国を動かす人間もボケているのではないか? だから、夏にしか「戦争」を思い出せない人間が出てくるのではないのか。
 「戦争の記憶」は、夏の風物詩ではない。「終戦」の日だけが、戦争を思い出すものではない。戦争の悲劇は、季節を問わずに教育し続けるものだ。報道し続けなければならないものだ。戦争映画もドラマも、夏だけでなく、一年中放映するべきではないのか。
 今、世界で戦争をしている国はある。その報道をなぜ積極的にやらないのだろう? さらりと流してしまうだけで、一度聞いただけでは何もわからない。
 日本から遠い国のことだから、と言い訳をするのだろうか。日本じゃないから、人が死んでもかまわないということ? 同じことが飛行機事故でも言える。外国で飛行機が落ちたという報道が流れると必ず言う「日本人乗客は乗っていませんでした」。その飛行機に子供を含むどれだけ大勢の外国人が乗っていて亡くなっていようと、報道はほんのわずかである。

 今、日本は平和だ。空襲を避けて防空壕へ逃げ込むこともなく、配給に並ぶこともなく、私はのんきにこうやってブログを書いている。明日の更新するネタを考え、晩ごはんの献立を考えている。
 しかし、私は夏だけ「戦争のこと」を思い出すわけではない。いつ、戦争が起こるかもしれないという危機感は常に持っている。笑いながらも、バカ話しながらも、もちろん「水曜どうでしょう」を見ながらも、意識のどこかで「死」は、「生」と隣り合わせにあると思っている。
 「戦争の悲劇をくり返してはいけない」と願っていても、かかる火の粉はどうするのだろうか? 昔の日本は自国から仕掛けた。そして負けた。その戦争はしないだろう。出来ないだろう。しかし、仕掛けられた戦いはどうするのだろうか? 右頬を打たれたら左頬を出すキリストの境地になって、やられっぱなしのままいるのだろうか?
 日本にはまだ血税を払う制度はない。血税とは、徴兵など血(体)を伴う税金のことである。今の日本に「戦争」という言葉は遠い。世界のどこかでいまも多くの血が流れているのにも関わらず。

 人間が「自分たちは高等動物だ」と驕っている限り「平和」という言葉はまやかしでしかない。私には、木や海などの自然や、自然に暮らす動物の方が高等に思える。生まれた瞬間から、自分ひとりで生き抜く力を持つ。自分の食らう分だけの植物を食べ、動物を殺し、生き抜いていく。動物は死んで土に返り、自然の肥料になる。決して自然のサイクルを乱すような行為はしない。
 人間は欲望のままに、自然を切り崩し、動物を殺す。それだけでは飽き足らず人間を殺戮する。サイクルを乱すのはいつも人間である。何も生み出しもしない、何も地球に与えない、奪うばかりの「人間」である。
 今もまだ、昨日の甲子園の報道が続いている。あの報道をしている女子アナは、「明日、戦争が起こるかもしれない」とは夢にも思っていないだろう。危機感すらない。今日のような「平和」が明日も明後日も、このまやかしの平和を永遠だと思っている。
 私は無神論者なので、天罰が下るという考えはないが、いつか自然からのしっぺ返しは食らうだろうと覚悟している。戦争で「人間」に殺されるのは不本意だが、「地球」に殺されるのは、仕方がないと思っている。それだけのことを人間は自然に対してしているのだから。
 おそらく地球最後の戦争は、「人間」対「自然」ではないだろうか? と思う。そうなれば人間に勝ち目はない。何せ、自然は「無欲」だから。欲望のあり過ぎる人間に勝ち目があろうはずがない。

 それではお茶にいたしましょう。今日は、少し堅い話で疲れましたか? こういうときは、脳の疲れを取る甘い飲み物を。キャラメルマキアートを。エスプレッソをフォームドミルクで満たし、キャラメルソースをお好きなだけ、どうぞ。
 それではまた、お逢いしましょう。


2006-08-22 10:32  nice!(0)  コメント(8)  トラックバック(0) 
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コメント 8

みこ

確かに日本は「平和ボケ」してますね。
島国という特性もあるのでしょうし・・・・・
日本の若者は危機感がないので
見るも無惨なほど無気力な人間が増えているという始末。
先日「日本沈没」を観ましたが、映画の出来はともかくとして
いまの状況がとても幸せであるということを
改めて実感しました。
東京に大地震が起こったら・・・・考えるだけで身の毛がよだちます。
自然を破壊していった人間のツケが、いつかしっぺ返しとして
帰ってくるのは確実でしょう。
その時自分はどうなるのか? 
守る人間がひとり増える事を思うと、このまま何事もなく時が過ぎてくれるのを祈るばかりです。
by みこ (2006-08-22 22:22) 

猫たぬき

こんばんはみこ姉さん(^^)こういう堅いお題も読んでコメントくれて嬉しい♪
そうだよね。確かに私ら夫婦はお互いだけを思ってればいいけど、守るべき小さな命が増えると、戦争だけでなく自然災害も恐怖だよね。
「日本沈没」はいかがでした? 前評判の割に「二時間では表現出来てない」とか酷評も多いと聞きますが。私は「日本以外全部沈没」の方が見たい(^^)コメディだけどね。
by 猫たぬき (2006-08-22 22:29) 

こんばんはっす(^^)

確かに、「耐震偽装」「靖国」「プール事件」「戦争」「甲子園」「ジョンベネ」「亀田」etc...まるで「商品」を陳列するが如く。
それでも考えるキッカケになれば良いけど、大抵が「ブーム」で終わってしまいますし。。。
仰るように、「受け手」の国民は勿論、ボケてる報道する側・国を動かす人間(^^;等々みんなの責任ですね。
でも、みんなが客観的であるべき・・・ってのはムリな話かも。
誰もが無意識のうちに主観的になっちゃいますから。

欲する心を欲する心。
みんながイカれているのでしょうか。
世界は虚構に支配されているのでしょうか。

ニュースキャスターは嬉しそうに「乗客に日本人はいませんでした」
「いませんでした」 「いませんでした」
そんなモノなんでしょうか。。。

自分以外に守るモノがある。守るヒトがいる。
そんな素晴らしい世界は守らなければいけませんね(^^)

少し堅くコメしちゃいました(爆)
マッキャート、ペル ファヴォーレ(伊 ~をください)
by (2006-08-22 23:55) 

kiyo

こんばんわ(^^)kiyoです。
本当にそうですよね。私たちは歌にもあるように「戦争を知らない子供たち」ですが、それではいけないと思います。靖国問題や従軍慰安婦問題など、本当は目をそむけてはいけない問題が山積していると思うのです。現代を生きる私たちに何が出来るか・・・・真剣に考えても、どうにもできない事だけど、そうゆうことを一人一人が心の中に持っているということが大切になってくると思います。
環境問題でいうと、最近気になっているのがCMの「八月の虹」。
見たことあるかなぁ?唐沢寿明さんやりょうさんが出演していて、ストーリー展開している環境問題をテーマにしたCMなのですが、自分に言われているようで、とても心にしみるCMです。TBS系で放送されています。
by kiyo (2006-08-23 00:33) 

猫たぬき

こんばんはkazuさん(^^) イタリア語で来ましたね。マキャート1丁入りましたァ!!(居酒屋風♪)
確かにみんなが客観的になるのは無理かも。私はね、マスコミは常に「中立」でいて欲しいのね。情報を提供し、国民が考え自然に世論が出来ていくのがいいの。マスコミは「今年の流行はこう!!」みたいに世論を「作る」でしょ? ま、それに乗っかっちゃう国民も悪いんだけど・・・。
次の総理大臣も、国民投票とかで選べたらいいのにね。私は、安倍氏ではなく、麻生氏がいいなあ。具体的に自分の意見を分かりやすく示すのがいいよね。でもたぶん自民は安倍氏を選ぶんだろうね。変えて欲しくないんだよね、おそらく。あやつり人形でいてほしいんだと思う。そしたら、やっぱ安倍氏になるの・・・かな?(笑)
by 猫たぬき (2006-08-23 06:39) 

猫たぬき

こんばんはkiyoぽん(^^)そうなのよ。ひとりひとりの意識の問題。考えるってことが大事なんだよね。
そのCMは知らないなあ。TBS自体を見てないのかも?! 公共広告機構のCMも心にくるもの多いよね。とくにストップ温暖化のCMで、砂浜に泥人形の親子が海を見ているのがあったの。音声は一切なし。で、泥人形が崩れて、テロップで「消えるのは砂浜だけじゃない」って出るの。あれはインパクトあったなぁ。知ってる?
by 猫たぬき (2006-08-23 06:43) 

oto

こんばんは。
あまりにも「ブーム」としての報道が多いと、
免疫が出来てしまってどんなニュースでも見なくなってしまいますね。

ニュース番組の報道↓
 「アメリカではジョンベネ事件の報道が加熱しています」
って、日本もじゃん!
by oto (2006-08-23 18:24) 

猫たぬき

こんばんはotoさん(^^) そうなんですよ。私は最近、インターネットでニュース見てます(笑) とりあえず知らなきゃいけない情報を「選べる」し。過剰演出のニュースはもうよい・・・って感じ(^^;
自分らが何してるか把握してるのかな~? 人の振り見て我が振り直せってことわざ知ってる? って聞きたい(笑)
by 猫たぬき (2006-08-23 19:53) 

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