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「純愛」映画で涙する。 [映画の話]

 どうも、いらっしゃいまし。
本日は趣向を変えて、コーラにポップコーンなどいかがでしょう?

 世間は、お盆休みですねぇ。今年は田舎へ帰省もせず、出掛けるあてもなく、ただただ日が過ぎるのを待つばかり・・・なのですが。行きたくてもねぇ、新幹線乗車率200%だの、渋滞何十キロなどの情報が飛び交っていては、「ちょっくら都会へ遊びに行くか!」とはなりません。もともと人込みはなるべく避けたい根性なしなのでねぇ・・・。
 というわけで、お金のかからない娯楽は「テレビ」。レンタルビデオ屋で借りた「映画」。水曜どうでしょう友の会の人たちは、早速届いた「水曜どうでしょう」DVDを見ているはず・・・。
 今日の私は、昔見たドラマを思いだしてブログを書きましょう。本日のお題はちょっと懐かしい「セカチュー」(ピカチューではない)について。今更かよ・・・って思われますかねぇ、たぶん。

 日本中で大ヒットした「世界の中心で、愛をさけぶ」の韓国版「僕の、世界の中心は、君だ。」でしたっけ? 映画になったそうな。
 「冬のソナタ」がブームの火付け役、韓国純愛ドラマが日本へどっと押し寄せてから早幾年、テレビをつけたら「ヨン様~!! サランヘヨ~!!」と、人目もはばからず「空港で愛をさけぶ」おば様たちがどっと押し寄せる姿が放映されていたものですが、韓流ブームも少し下火になったのか、ヨン様もジウ姫も、ワイドショーではそれほど騒がれなくなりましたね。それとも私が知らないだけなのかしら?
 「冬のソナタ」を見ていない私は、韓流ドラマを語る資格がないのですっとばしますが、日本で話題になったドラマが韓国でリメイク(内容ほとんど一緒みたいですけどね)されるのは初めてじゃないでしょうか? 

 「世界の中心で、愛をさけぶ」は、映画もドラマも見ましたが、私はドラマ版の方が好きです。綾瀬はるかちゃんはかわいいし、回が進むにつれ、本当に病でやつれていく様が演技を超えて感じられて感情移入もひとしおでした。映画の方は、二時間で話を終わらせるために仕方がないかもしれないけれど、どうも感情的に抜け落ちているところが感じられてラストで感動する・・・ところまで行かなかったんですよね。
 有名な「助けてください!」って叫ぶシーンも、映画版よりドラマの、山田君演じる朔ちゃんが、愛する亜紀の体を腕に抱きながら彼女の死を強く実感する「た、助けて・・・助けてください・・・」と震えながら搾り出す声の方に、感動した。ドラマの方がやっぱり、時間を数倍かけているだけに、細部がきちんと描かれているので、どのシーンにも感情の裏づけがあり、素直に感動出来るシーンがいくつもあった。
 その中で、私が好きなシーンは、この他にふたつある。思い出しながらだから、セリフなどちょっと間違ってるかもしれないけど、それもまぁご愛嬌ということで。
 どちらもドラマからなので、映画しか見ていない方にはちょっとわからないかもしれない。

 ひとつは、ふたりが病院を抜け出してオーストラリアに旅行へ出掛けるところ。タクシーをとめた朔ちゃんを突き飛ばして「これ以上朔ちゃんに迷惑をかけられない」と、亜紀がひとりで行ってしまうシーンから、そのあと。
 駅で亜紀を見つけた朔ちゃんと亜紀の会話。
「途中で死んじゃったらどうするの?」
「おぶって帰るよ」
「・・・私、重いかも」
「いいよ?」
 このシーンって、本当に朔ちゃん亜紀に惚れてるよ、って思ったもん。演技じゃないよな~あの目。
 電車に乗ってるシーンでは、朔ちゃんの肩にもたれながら亜紀が、
「私は、朔ちゃんのいない世界で、ずっと待ってたんだよ・・・」と言うシーンとかね。う~ん、いいねぇ。
 もうひとつは、亜紀が死んでしまったあと、朔ちゃんと先生の会話シーン。
 亜紀の骨をオーストラリアで撒けなかった朔ちゃんが、小瓶に入れた亜紀の骨を握りしめて、
「忘れないために持っていようと思います」
「廣瀬が生きていたことを?」
「亜紀が、死んだこと」
 彼の中で、亜紀はずっと生きている。葬儀に出なかったこともあるけれど、時間がそこで止まってるんだよね。骨がなければ、死んだことすら信じられない。逢えなくてもどこかで生きていると思ってしまう。いつか、生きている亜紀に逢えるのではないかと。純粋で強い想い。このシーンで泣いてしまった・・・。

 どうも私は、直接的なラブシーンより、間接的なものに惹かれる性質らしい。洋画では必ずキスシーンやベッドシーンがあるけれど、それより、こういった間接的だけど想いが伝わるって方が泣けるよね。セカチューにも、病室でビニールシート越しのキスシーンがあったけど、それより、
「死んじゃったらどうするの?」
「おぶって帰るよ」
の方が、より想いが深い。

 音楽も、映画版の「瞳をとじて」より、テレビ版の柴崎コウの歌ったやつ(題名忘れた)の方が、沁みるなぁ。あれって、映画の方は「遺された男側の気持ちを」、テレビの方は「遺して逝く女の気持ちを」歌ってるのね。テレビバージョンの歌の中で「もしも あなたが 寂しいときに ただ側にいることさえ 出来ないけれど♪」という歌詞があるが、あれは「わかるなぁ」と思った。
 好きとか愛してるとか、言葉が欲しい時もあるけれど、愛してる人が、何も言わずとも、ただ自分の側に、そこにいてくれるだけで通じ合うものが、心を抱きしめられるものがあるのだということ。死ぬということは、それすら出来なくなるのだということ。あの曲を聴くたび、私は、真の意味で、遺された者より、遺して逝く者の方が、もっと悲しく心が痛いのではないかと思ってしまう。
 まったく「セカチュー」とは関係ないが、エリック・サティの曲に、「あなたがほしい」という題名の曲がある。あの歌詞が好きだ。「私の願いはひとつだけ あなたのすぐそばのそこにいて 生涯を送ること ただそれだけ 私の願い あなたがほしい」というもの(訳詩は他にもいろいろあるらしいので、これはその中のひとつですが。ニュアンス的にはあまり違わないと思う)う~ん、究極の愛の歌だ~と思いましたよ。まぁ聞いたことある人は、あのテンポのいい曲と歌詞があんまり合ってない気はすると思うのだけど。歌詞から想像すると、もっとしっとりした感じだと思うのでは・・・? 私も最初聴いたときそう思った・・・。

 同じ題材の純愛映画で、昔「愛と死を見つめて」というのがあったのをご存知だろうか? 古い映画だけど、実話の話だ。あの映画の中で、ミコが入院している病院へお見舞いに来たマコが帰ろうとすると(二人は遠距離恋愛)、ミコが窓を向いたまま、「私、死んじゃうわ」と呟くシーンがある。マコがびっくりしてミコを見ると、「寂しくて、死んじゃうわ・・・」と続ける。このシーンは、泣けるよな~。

 この「世界の中心で、愛をさけぶ」は、フィクションなのかな? 私は原作を読んでいないのだけれど(ベストセラーではなくマイナーな本が好きなので)どうも、作者本人の実体験のような気もする。若い頃に亡くなってしまった初恋の相手のことを、やっと思い出になり愛を昇華することが出来て、小説にしたのではないか、と。深読みしすぎだろうか。

 ともあれ、韓国版「セカチュー」が、どれほどヒットするのか楽しみである。日本の純愛映画が韓国人監督の手によって、どう変わっているのだろうか・・・?(8月26日公開)
 そう言えば、主演のチャ・テヒョン氏は、今年6月に13年間交際した初恋の君と結婚したばかりだそうで、「私の初恋の人は今も家で待っています」と言って取材記者を笑わせたとか、そんな幸せいっぱいラブラブな人が、この映画の主役って・・・。役者はすごいねぇ。

 それにしても、「純愛ドラマ」って何を見てもどこか懐かしい気がするのはなぜだろう? やっぱり自分の昔と重ね合わせて見ちゃうのかな。「こんな時代あったよね」みたいな。年を取るってことは、純粋な気持ちが年々なくなっていくってことだとしたら、ちょっと悲しいね・・・。

 「世界の中心で、愛をさけぶ」の火付け役となった柴崎コウ(彼女が読んで「感動した」って帯がついてから原作本がベストセラーになったらしい)が出演している最新映画、「日本沈没」。まだ見ていないのだけど、私はどちらかと言うと筒井康隆氏原作の「日本以外全部沈没」の方が興味をそそられる。SF苦手だけど、絶対おもしろそう・・・。

 それではお茶にいたしましょう。今日はコーヒーメニューにしましょうか。濃いエスプレッソをふわふわのフォームドミルクで満たしたカプチーノを。お好みでシナモンパウダーをどうぞ。
 それではまた、お逢いしましょう。


2006-08-13 23:58  nice!(3)  コメント(10)  トラックバック(0) 
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コメント 10

ウチータ

ごぶさたしてます。こんばんは。今から遡ってコメントしていきますんで、遅れを挽回しまっす!
私はセカチューは、映画もドラマも観ていません。もちろんDVDも。
原作本が売れ出してから本だけ買ってあっという間に読みました。ちょっとこの手の映像は照れて観れないんですよね。こういうの好きなの大抵女性でしょ?(偏見なし)
by ウチータ (2006-08-14 03:41) 

猫たぬき

うぉいっ!! お久しぶりですウチータさん(^^)またかぶりましたよ。今さっき、そちらにお邪魔したとこですっ!! さてそろそろ寝るかな~と最後に自分のブログを見てみたら、さっきまでなかったはずの新しいコメントが・・・。ウ、ウチータさん・・・。どうも、生活形態似てますなぁ(笑)
まあ純愛映画っていうのは女性の大好物ですね。偏見なし? そうかな?!(笑)
ウチータさんは、ベストセラーはとりあえず読む派ですね? 私は逆で、ベストセラーになると読む気なくすんですねえ。天邪鬼? いえいえ、単なるヒネクレ者でございます・・・(笑)
by 猫たぬき (2006-08-14 03:56) 

みこ

お二人とも夜遅くまで・・・・私は爆睡してましたよ。(笑)
セカチュー、私も毎週観ておりました。もちろんテレビ版。
そして発病してからは毎週号泣。。。。。
遺された人は確かに悲しいですが、遺して逝く方はもっと辛く切ない。最愛の人(母)が目の前で亡くなっていくところに立ち会った経験がある私にとっては、母との未来が絶たれてしまった・・・という現実を受け入れるまで時間がかかりましたもの。そして亡くなった本人はもっと心残りだっただろうと。

柴崎コウの歌「かたちあるもの」を聴くたびにいまだに涙が出ます。。。(>_<)。。。
ちなみに純愛映画好きです。それと韓流のクォン・サンウ大好きです♡
芸能通のみこ姉さんより☆
by みこ (2006-08-14 06:56) 

ドバ~~っと、文章が書いてあるブログは、
見ただけで、拒否反応を起こしていました^^:
でも・・・
でも・・・・
猫たぬきさんのブログは、
スーーと、自然に・・・
読んでしまいました^^:
これは、猫たぬきさんマジック??^^::
by (2006-08-14 09:35) 

猫たぬき

こんにちはみこ姉さん(^^)ねーさんもテレビ派!! 嬉しい。「かたちあるもの」でしたね。そうそう。
ねーさんはお母さん亡くされてるんですよね。確かに私なんかよりずっとずっと気持ちがわかるのかも・・・。おこがましいやね、私がこの文を書くのは・・・(泣)
じゃもちろん「冬ソナ」は当然見てる派? 私はイ・ビョンホンが好き(^^)
by 猫たぬき (2006-08-14 13:39) 

猫たぬき

初めましてsamさん(^^) nice&初コメントありがとうございます。
本当はデジカメとかで写真を入れたりすると見やすいしキレイなんでしょうが、いかんせん私は文章しか書けないもので・・・(^^:
猫たぬきマジック! なんて嬉しい賛辞。ありがとうございますっ!! 他にもいろいろお話取り揃えておりますので、お気に召したものがあればお読みくださいね、ドバ~と長い文章ですが・・・ま、気長~にね(笑)
samさんのブログにも遊びに行かせてもらいますね~♪
by 猫たぬき (2006-08-14 13:45) 

みこ

再登場です!
私はあまりヨン様は好きではない・・・・当然「冬ソナ」は観てません。
でも、「天国の階段」を観てしまったのが運の尽き・・・
その時からクォン・サンウの子犬のような瞳と笑顔にやられましたf(^ー^;
ちなみに妻夫木君も好き!市原隼人君も気になる!!
結局子犬系に弱い(でもだーりんはパンダ系?!)、みこ姉さんでした♡
by みこ (2006-08-14 23:07) 

猫たぬき

みこ姉さんは「ヨン様」は好きではない?!(^^) 微笑の貴公子、いいのに~(笑) と、言いながら私はイ・ビョンホン派ですけどね・・・(笑)
「天国の階段」かぁ・・・。ごめん、観てない(^^;
みこ姉さんは、子犬系が好き? 私は犬ダメ。実際の犬も。ちっこい犬もコワイの(泣)吠えられるし・・・。市原隼人君知らん・・・。妻夫木君はかろうじてわかるけど。ホントごめん。今の若い芸能人、ほとんど知らんかも・・・(年か?!)
私は、信長系か、殺し屋系が好き。鋭い目に殺される派です(^^)v
by 猫たぬき (2006-08-15 01:35) 

kiyo

猫たぬきさん、おはよぉ~ございまぁ~っす。
お盆中、着実に作戦は実行されておりますので、安心ください!隊長殿!!東京行きのチケットは予約しましたかぁ?(笑)
私もセカチューは「ドラマ派」です。っていうか、映画の2時間では到底細部まで描くのは無理なことで、なんだか物足りなさを感じてしまうから・・・。セカチューはドラマ→映画とみたので、余計そう感じてしまったのかもしれません。このドラマ(映画)をみて、世界遺産好きがうずうずしてしまい、ウルル(エアーズロック)に行くことになりました。ん~~ミーハー?(笑)
あうぅ!!ここでも共通点が・・・・・私も「イ・ビョンホン派」です!(爆)
しかし、「冬ソナは当然見てる派」でもあり、「天国の階段も泣いてしまった派」でもあります!おかげさまで(?)「妻夫木君のローレライさえ見てしまった派」でもあります(爆)テレビドラマも見る!映画も見る!DVDも見る!こんな私の毎日なのですが、さらに今は「どうでしょう」も見てますからぁ~♪
by kiyo (2006-08-15 13:15) 

猫たぬき

こぉんにちはぁkiyoさん(^^)藤村Dっぽい?(笑)
またまた共通点?! イ・ビョンホンいいよね~。セカチューも、ドラマ→映画の順だしっ!! だよね、映画は物足りなかったよねぇ。山田君&はるかちゃんのが、純愛ものにはあってると思うし(^^)
「水曜どうでしょう友の会」結集日は近い?!(笑) そろそろ深夜バスのチケット買わんといかんかな~(笑)
by 猫たぬき (2006-08-15 14:42) 

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