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世にも恐ろしい姉弟ゲンカ。 [お茶と食事の話]

 どうも、いらっしゃいまし。
あなたのお好きなお飲み物をお淹れいたしましょう。

 先日、私は「水」が飲めない。とブログに書いたのですが、昔は散々「変」と言われ続けて来たんです。「水飲めへんて、薬どうやって飲むん?」(茶で飲むっ!!)とか、「贅沢してるから水飲まれへんとか言うねん」(貧乏ですっ!!)など、どんなに反論しても全く受け入れる気配を見せず、散々いびられたあげく「やっぱりアンタって変わってるなぁ」と言われるのが常でした。よく考えたら口の悪い連中ばかりだな私の友達は。まあね、気の置けない仲間だから、今更言葉飾ってくれと言う訳でもないけど・・・。しかし、今回やっと、コメントで「私も!!」と言ってくださる方を見つけ、「探せばおるやん!」と言うことを知り、救われる思いでした。ありがとう。
 食べ物の好き嫌いというのは何となく許されて、飲み物が許されないのはどうしてでしょ? あ、でも飲み物も許されますね。酒が飲めないとか、炭酸が飲めないとか、牛乳嫌いとかだったら。
 誰もが飲める「水」が嫌いな(というか飲めない)だけで、こんなに変人扱いされるなんて・・・と昔から口惜しく思っていました。確かに、喫茶店やレストランでおしぼりと共に出てくるお冷に一度も口をつけたことなく今まで来たんだよなぁ・・・。と、いうわけで何の脈絡もないですが、お茶の話番外編とでも申しましょうか、「私の飲み物の歴史」をお送りしようと思います。初回、今日のお題は「ヤクルト」です。

 私の飲み物の歴史は、この世に生まれ出でてから最初は母乳、粉ミルクとなるのでしょうが(当たり前?)そんな時代のこと覚えちゃいません。それに赤子の食べ物がそれしか与えられなかったわけで、好きで飲んでたかどうかは定かでないですしねぇ。その時自我があったら「もっと他のもの飲ませろ~」と喚いて、コーラかオレンジジュースを飲んでいたかもしれないと思います。乳系を今はそんなに好きじゃないので・・・。もちろん「水」とは違って、飲めないわけでなく、好んで飲まないというだけですが。

 「飲まない」と「飲めない」とは明らかに違うと思います。酒を断るときに「飲まないんです」という人にはまぁそれなりに勧めてもいいかもしれないけど、「飲めない」と言っている人に対し、調子に乗って「飲め飲め」とドンドン勧めるのはどうかと思いますね。もしかしたら、アルコールを分解する能力が極端に弱い人かもしれないし、何かのアレルギーを持っている人かもしれない。
 昔、蕎麦アレルギーの子供に給食の蕎麦を無理やり食べさせて、子供が死んでしまったニュースがありましたね。時を遡ればバブル全盛期、大学生や新入社員が、先輩や上司に命令されて「イッキ、イッキ」と囃し立てられ一気飲みをして急性アルコール中毒になり命を落とすという事件が多発していました。ああいう事態に陥ったとき、どうするつもりなんでしょう? 蕎麦アレルギーの子供は、母親が連絡帳に「この子は蕎麦アレルギーです」と明記して持たせていた。それを承知の上で蕎麦を食べさせた教師は・・・? 新人君に至っては、明らかに本人が「飲めない」と言ってるにも係わらず、酒を勧めた先輩や上司は・・・? 突き詰めて言えば殺人罪を問えるのではないかとさえ思います。今でもあるのかな? 大きく報道されないだけで・・・。
 「飲まない」のは本人の勝手ですが、「飲めない」には何らかの理由があることを知っていただきたいですね。体のことかもしれないし、精神的なことかもしれないのですから。

 今回は「飲めない」ものではなく、しばらく「飲まなかった」ものをご紹介しましょう。いや、違うな。これも「一時的に飲めなかった」のかもしれない・・・。精神的なダメージで・・・。姉弟間で、血で血を洗う(言いすぎ?)壮絶な戦いがありましたから。それは、たった一本の「ヤクルト」をめぐって・・・。
 それは私が幼稚園。弟が三歳になるかならないかの赤子の時のことです。
 その頃から大好きだったのが、ヤクルト。母親はジョア派ですが、私は断然ヤクルト派。母親にジョア一本、私と弟にヤクルト一本ずつ。牛乳配達のお兄さんではなく、ヤクルトおばさんが毎日配達してくれていました。それが毎日のお楽しみだったんですね(この頃からすでに楽しみのレベルが庶民的・・・)。私は幼稚園から帰ってから飲む習慣だったので、冷蔵庫へ入れて幼稚園へ。しかしこのヤクルトが、あの恐ろしい事件を引き起こすきっかけになろうとは・・・(かなり大げさ)。

 ある日のこと。冷蔵庫を覗くと、私の分のヤクルトがない。おかしい。朝、冷蔵庫へ母親が入れるのを見たのに。何故だ? 
 母親に聞きました。「私のヤクルトは~?」「冷蔵庫入ってるやろ」「入ってない~!」「入ってなかったら飲んだんやろ」「飲んでない!」「アホか。ヤクルトが消えるわけないやろ」と、母親がやってくる。冷蔵庫の中を覗いて、「あれ? ないなあ」「だからないって言うてるやんか」と、言ったとき、ハタと気付きました。父親はヤクルトを飲まない。母親はジョア派。ヤクルトを飲むのは・・・? 
 弟の姿を探しました。正にそのとき、一本目のヤクルトを空にした弟が、私のヤクルトである二本目を飲もうとしていたところでした。「それ、私のやろ!」と、間一髪で弟からヤクルトを取り上げると、あろうことか、弟は私をグーでパンチしやがったのです。不意打ちです。しかも拳が当たったのは口。生ぬるく塩っ辛い、ヌルっとした嫌な感触と、赤い液体が口から溢れて流れます・・・。何? 何が起こったん・・・? 弟は、私が口元へ手をやったその隙に、ヤクルトを奪還して飲みやがりました。恐るべき欲望。私はもうヤクルトのことなど頭になく、手で口を押えながら流れる血を手で受け、コロンと落ちる白い歯を受け止めたのでした。
 母親を悲鳴のような声で呼びました。「もう、何ヤクルト一本でケンカしてんねんな!」母親が怒った顔で私と弟のところに来ました。そして・・・。私の口から流れる血と、側で幸せそうにヤクルトを飲み干している弟を発見。対照的な地獄絵図。一瞬何が起こったのかわからないといった表情で、私と弟を見比べたのでした・・・。

 そりゃあそうよね・・・。私もまさかと思ったよ。まさかね、ヤクルト一本のことで血を分けた弟に歯を折られるなんて・・・。しかもグーでパンチって。拳だよ。いくらまだ三歳かそこいらとはいえ、奴は丸々と太ってたし、力の加減を知らない赤子が繰り出すパンチってすごいよ。口が切れて歯が折れるんだもの。
 あれからしばらくヤクルトは鬼門だったな・・・。ちくしょう、あんなに大好きだったのに・・・。一瞬にしておいしい思い出がダークなものになって血で染まるんだもの・・・。
 もちろん、今では普通に飲んでます。昔のように毎日飲むわけではないですが、たまにスーパーで買ってくる。でも、ヤクルトのキャップシールを外すたびに、どうも口の中がしょっぱく感じるのは気のせいでしょうかね・・・。ホントはまだどっか吹っ切れてないのかしら・・・? こんなこといつまでも覚えてる私って、執念深いのでしょうか・・・?

 もちろんこの話を覚えているのは、私と母親だけで、弟は何も覚えておりません。本当は覚えてるんじゃないの? と疑ってみたりするのですが「知らん」と言い切る以上、罪には問えないでしょう。まあ、今更ヤクルト一本返されても、余計に腹が立ちますからいいんですけどね・・・。
 しかし、私は今日のブログで何を話してるんだろう? 私と弟の不仲を公表しているだけか? それとも単にマヌケな家の恥さらしか? う~ん・・・。でもま、何だかんだ言っても、小憎たらしいけど、この世でたったふたりきりのかわいい弟なんですよね。記憶すら覚束ないコドモの頃の話に今更あれこれ言って恨んでもしょうがないし・・・。

 しかし、私は今でも弟に言いたい言葉がある。

 「食い物のうらみはおそろしい」、と。

           ・・・どこが「恨んでない」やねんっ!!

 昔から思ってた素朴な疑問。プロ野球のヤクルトが優勝したら、「ヤクルト」の商品って、バーゲンするのかしら・・・?

 さて、それではお茶にしましょうか。蒸し暑い日はさっぱりとアイスティーを。茶葉の銘柄は何でも良いのですが、クセのないキャンディで。クラッシュアイスとジャムを交互に入れて、紅茶を注ぎます。アイスロシアンティーです。ジャムの種類、分量はお好みで。きっちり混ぜてしまわないで飲むと、ジャムの甘いところと、そうでないところのコントラストが素敵ですよ。ぜひお試しあれ。
 それではまた、お逢いしましょう。


2006-08-07 05:37  nice!(0)  コメント(8)  トラックバック(0) 
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みこ

我が家も子供の頃、ヤクルト宅配してもらってました。
でも一日一本。子供は二人・・・・
てなわけで二日に1回、妹と一緒にヤクルト飲んでました。
(抜けがけ禁止でね)
夏は冷凍庫で凍らせてシャーベットにしたりして♡
その時子供ながらに
「ヤクルトは凍らせると中身が増えるんだー」と学習しました。
お陰で冷蔵庫は時々ベタベタしていましたよ。笑。

そういえば以前ヤクルトが優勝したとき
ヤクルトの空き容器で作った定規とかもらった気がします・・・
by みこ (2006-08-08 12:43) 

猫たぬき

おおっ!! やはりみこさんとは同世代ですなぁ(^^) うちは、母親が法律だったので(笑)母親が好きなものってわりと買ってもらえたんですよ。だから逆に母親が興味のないものは一切買ってもらえなかった・・・(泣)
ううっ・・・ヤクルトをシャーベット・・・思いつきもしなかったぁ・・・。ヤクルトは腰に手を当て一気飲み!! でしたね。男前でしょ(笑)
by 猫たぬき (2006-08-08 17:28) 

こんにちは。
拝読して我が幼少時代に想いを馳せてしまいました。
愚弟とは・・・好みがカブった事がありません。食べ物の。故に食絡みの抗争はなかったなぁ。。。
あと男同士だからですかね、それぞれ独り暮らし始めてからは会う事も殆どありません。会話も皆無。特に連絡する事もないし。
かといって、別に彼を嫌ってるワケじゃないんですけどね。向こうがどう思っているかは分かりませんが(笑)
あ。「チューチュー」の葡萄味を取り合った事があったっけ・・・(^^;

シャーベット食いたくなっちゃった。ありますか?(笑)
by (2006-08-08 17:59) 

kiyo

こんばんわ(^^)kiyoです。
いやぁ~驚きです。弟君(笑)グーでパンチさらに歯が折れた?それはまさに地獄絵図(ひょえぇー)ですな。
ヤクルトや牛乳の宅配は、私の中ではセレブにしか許されませんでしたよ。それは母親に洗脳されていただけなのでしょうか?(笑)我が家では「ヤクルト」なんて出てきませんでした。スーパーで10本100円(今の値段ね)くらいで売っている、ヤクルトの偽者みたいの(名前わかんないし・・)がやっとでした。

私にはかなり歳の離れた兄がいるのですが、歳が離れすぎて喧嘩にもなりませんでしたよ。幼い頃はそれでも何とか立ち向かっていったのですが、物心つくとそれが無駄ってことを悟ってしまいました(なんてかわいげのない子なんだろう)でも食べ物は別ですよね。一番覚えているのは、兄が食べ盛りの時期に20個入りの餃子が食卓にのぼったんです。で、同時に「いっただきまぁ~っす♪」って食べ始めたんですけど、私が1つ餃子を食べて、白飯を食べ、2個目を食べようとした時悲劇は起こりました(爆)おわかりですね・・・・そう、もうお皿はからっぽだったんですよ。ひどい話じゃありませんか?そりゃ歳が離れているから半分半分にしろとはいいませんけど、ありゃひどい・・・泣いて母親に「次回からはお皿わけて!(;;)ウェーン」って訴えた覚えがあります(爆)あぁ~昔から食いしん坊だったのね・・・わたし(くす)
by kiyo (2006-08-08 18:27) 

みこ

是非この夏「ヤクルトシャーベット」をお試しください。
レシピは簡単です。

1・ヤクルトを立てたまま冷凍庫に入れる。
2・ヤクルトが凍るのを待つ。
3・もっこり盛り上がったフタを取り、スプーンの柄で中身をほじくる。

ちなみに我が家も母親が法律でした(笑)
by みこ (2006-08-08 22:30) 

猫たぬき

こんばんはkazukunさん(^^) 男の兄弟ってやっぱそんなもんですか? 殿にも弟がいるけど、実家でたまに顔合わせても「仕事の方、どう?」とか、何か家族の会話じゃないな~って。「久しぶりに会った友人」の会話みたいなの。私は未だに実家へ帰ったら、弟と冷蔵庫のジュースとか菓子パン奪い合ってますよ(笑) お互い成長してないんですかね?! チューチュー懐かしいなぁ・・・。 
シャーベットですか。それではみこさんから教わったヤクルトシャーベットなんていかがですか?! 私も初めて食べる味なんですがね(^^)
by 猫たぬき (2006-08-09 00:07) 

猫たぬき

こんばんはkiyoさん(^^)それはローリーエースですっ!! 一度だけ母親が買ってきて「激甘ッ!!」と酷評されてそれから買わなくなりました。何ででしょ。コーラやジュース、カルピスだって甘いのにねぇ・・・。
ヤクルトや牛乳の宅配はセレブじゃないっす!! 地域性はあるかもしれませんが。住んでた住宅街はみんな玄関に宅配牛乳を入れる「青い木の箱」がポストの横にありましたから。新聞配達と同じような感覚だったのよね、きっと。ね? 新聞配達はセレブじゃないでしょ?(笑)
今度お兄ちゃんに逢ったら「餃子返してよっ!!」って言ってみて(笑) たぶん、覚えてないよ。どうもやられた方は覚えてて、やったほうは忘れてるんだよね~(^^)
by 猫たぬき (2006-08-09 03:37) 

猫たぬき

こんばんはみこさん(^^)さっそくヤクルトを買ったらやってみようと思います。でもまた、食べる瞬間、口の中がしょっぱく感じるんだよな・・・(笑)
ちっちゃい頃の子供にとってどこも母親が法律ですよね(笑) 学校へ行って始めて「世間とずれてる」ことに気付くことも・・・(笑)
by 猫たぬき (2006-08-09 03:41) 

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